あの世まで何マイル? 三途の川の川幅は

カテゴリ:雑記
日時:2005/09/02 18:57

三途の川の幅ってどれくらい?

ジャニーズと梅干しとバンジージャンプをこよなく愛する知人腐女子Sが発する質問は、いつも俺の意表を突く。三途の川の川幅なんかより、そんなものに興味を持つにいたった経緯の方が気になるくらいである。

ちなみに、S(実はバンジージャンプ未経験)は最近腐女子から貴腐人に昇格したのだが、お相手は大仁田厚似って一体ジャニーズはどうなったんだおい。まぁ、お似合いうわ何をするやm

何の話だっけあー三途の川の幅ね。んなもん知るかって感じだが、実は仏典にちゃんと記されていたりする。川幅なんかより、そんなものを記した経緯の方が気になるが。 三途の川の川幅は、

四十由旬

である。由旬は「ゆじゅん」と読む。古代インドの距離の単位で、一由旬は牛車の1日の行程とされている。つまり、牛車で40日かかる、と。

やっぱりよく分からんのでググってみると、一由旬のメートル法換算として

 ・約40km
 ・約14.4km

の2説が出てきた。差がありすぎて笑える。

ちなみに、古代ローマ軍の一日行程は通常20~30km、強行軍で50kmだった。牛車で40km/日って速すぎだろ。力走というか激走。乗り心地はさぞかし悪かったことだろう。

角度を変えて、今度は広辞苑で「由旬」を引いてみる。すると、一由旬は約7~9マイルとある。1マイルを約1.6093kmとして計算すると、約11.2651~14.4837kmだ。あ、最初の「約14.4km」ってのは9マイル説だったわけか。

一由旬の距離が分かれば、後は40倍するだけ。一由旬=14.4kmが妥当っぽいが、面白いので40km説も残しておこう。計算してみると、

 ・約1600km(40km説)
 ・約576Km(14.4km説)

となる。こうして文章にすると何だか一瞬で計算してるみたいだが、実は結構時間がかかった文系な俺。

いずれにしても、川幅としてはただ事ではない。500kmとしても、東京-大阪間に相当する。1600kmなんていった日には、一体どこまで行けるのやら。しかし、あの世までの距離と考えると、結構近く感じる。キリスト教だと、神は9光年も離れてるんだし。

では、川を渡るにはどれほどの時間がかかるのか。牛車なら40日だが、牛車で川に突っ込むわけにはいくまい。やはり船だな。

戦艦大和の最大速度は27ノット。1ノット=1.852km/hなので、約50km/h。川幅576kmの場合は約11時間30分、1600km(笑)の場合は32時間もかかる。芦ノ湖の遊覧船だともっと大変。あれは速力10ノットなので、576kmの場合でも31時間以上、1600kmだと86時間以上の船旅だ。

これだけの距離を往復しなければならないのだから、渡し舟も大変である。だが、運賃はたったの六文! 六文を現在の貨幣価値に単純に換算することはできないのだが、あえて比較すると、寛文年間(江戸初期)の六文でそばが食べられるらしい。現代人にとって、もりそば1杯分(数百円?)なんてノープロブレムだろう。かけそばを分け合う親子にはキビシイかもしれないが……。

渡し舟の運賃を値上げしたという話は聞かないので、何百年も価格据置。いまでも六文で乗れるはず。さすが公共機関。民営化したらこうはいくまい。ちなみに、フェリー「さんふらわあ さっぽろ」は、最も安い2等でも7000円。民間企業が参入するのはちとキツいか。