敵は海賊・正義の眼

カテゴリ:小説
日時:2007/07/08 15:56


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タイタンの首都メルカーク、貨客船ハウバウアー号で発生した海賊惨殺事件。それぞれの事件を追っていたメルカーク市警およびセレスタンとラテル&アプロたちは、1人の男にたどり着く。その男を使って匋冥が仕掛けたゲームとは? というわけで、まさか出るとは思ってもみなかった、10年ぶりの「敵海」シリーズ最新刊。ありがとうありがとう、何だか分からないが感謝の気持ちで一杯だ。

ただし今回は、これまでの敵海シリーズとはかなりテイストが異なっている。特に、猫たちの饗宴と同一シリーズとは思えん(笑)。

ラテルは何やら大人になってしまっており、海賊に対するスタンスも変化している。また、メルカーク市警パートが多いためラテルチームの出番が少なく、アプロの活躍(暴走)もかなりおとなしめ。よって、ラジェンドラの嘆きも少ない。そういえば、今回は「壊れてしまいたい」とは言わなかったな。「フィクション設定」の「海賊課」というより、「ノンフィクション設定の「対海賊課」を思わせる雰囲気である。

神林好きなら相変わらず楽しめる内容だが、これまでの敵海好きには少々物足りないかもしれない。でも、出ただけましか。敵海の新作に、もういちど会いたいものだな。ラヴ。