黒祠の島

カテゴリ:小説
日時:2004/08/02 23:51


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十二国記以外で始めて読んだ小野不由美。

島を支配する旧家、その旧家がかたくなに守るしきたり。島中に立てられた風車(かざぐるま)、奇妙な馬頭観音(実は……)を祭る神社。

因習が色濃く残る島に消えた友人を探す主人公は、よそ者から何かを隠そうとする島民のベールを少しずつ引き剥がし、友人と思われる女性が殺害されていたことを知る……。罪びとを残酷な方法で罰すると伝えられる、島の神の正体とは? いいですな。こういう話好きだ。

特に、緻密に構築された舞台設定がよい。島の宗教やそれをつかさどる一族の人間関係や習慣が、きっちり作りこまれている。さすが、十二国記の世界を作った小野不由美だけのことはある。『東亰異聞』も読んでみることに決定。

ところで、十二国記ってまだ続くの? 戴国の状態があまりにも中途半端で気になるのだが。