ローマ人の物語 XII 迷走する帝国

日時:2003/08/08 01:52


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ローマ市民権の付与で知られるカラカラからセウェルス朝の終焉を経てマクシミヌス・トラクスに始まる軍人皇帝時代、そして軍人皇帝時代を終わらせたディオクレス(ディオクレティアヌス)の登場までが本書の内容。

スター不在の地味な時代ゆえに見所は少ない。ローマ史をあまり知らない人でも、パルミュラの女王ゼノビア辺りなら聞いたことがあるかな? 相変わらず、微妙な本である。小説とはいえないし、それ以上に歴史書と呼べる代物ではない。強いて呼ぶなら、ムダに分厚い歴史エッセイというところか。

恐ろしいことに、これだけ長い間「作家」と称し称されて文筆に携わり続けながら、絶望的なまでに文章がヘタクソことである。あまりにひどくて、毎回読むのに苦痛を感じる。しかも同じ話を何度も繰り返すし。これがムダに分厚くなる原因にもなっている。

悲しむべきことに、日本語で読める古代ローマの通史としては、このローマ人シリーズ以上のボリュームを持つものが存在しないことである。存在すればこのシリーズは読まなくても済むのだが。

そんなわけで、純粋にホントしての価値は星2.5程度(内容が偏ってるし、文章がクソだから)。が、ローマ史という希少性ゆえにボーナスポイントをプラス。ま、このシリーズ全般についてのことであるが。