量子コンピュータ 超並列計算のからくり
カテゴリ:科学
日時:2005/03/09 22:26
現在、一般的に使われているコンピュータは0と1(オフとオン)の組み合わせで演算を行っている。これに対して、量子力学を応用した量子コンピュータは、「重ね合わせ」状態をも利用することで超並列演算を実現する。
本書は、現在のコンピュータと対比させながら、量子コンピュータの概念、用語(量子ビット、重ね合わせなど)、因数分解などのアルゴリズムを解説。量子コンピュータの「いま」が分かる。 現在のコンピュータのほとんどは、フォン・ノイマンによって提唱されたストアドプログラム方式で動いている。これを「ノイマン型コンピュータ」と呼ぶ。
非ノイマン型コンピュータにつても古くから研究されており、脳のニューロンに着想を得た「ニューロコンピュータ」や量子力学を応用した「量子コンピュータ」が期待されている。
量子コンピュータの理論は'80年代から'90年代にかけて確立され、現在にいたいるといわれている。ただし、実用化というには程遠く、基礎研究の段階にあるといえるだろう。2001年には、IBMが試験管内の量子コンピュータでの計算に成功している。
まだ先は長いが、その計算能力のポテンシャルは高く、実用化できれば科学技術計算などに威力を発揮するのではないだろうか。化け物スパコン地球シミュレータ(このネーミングセンスはどうにかならんか)をはるかに超える成果を出すだろう。この演算能力が家庭に入るようになれば(いつかなるかも?)、ライバル車にぶつかると車体がへこみ、それによって空力が変化してハンドリングに影響が出るようなグランツーリスモが実現するかもしれない。
ただ、量子ビットとか重ね合わせ状態とか、理解するのは難しいなぁ。理系の連中はこんなのがピンとくるのか? というか何でこんなことを考え出せるのか。文系のオラにはさっぱり分からねぇだよ。
勉強してたら、量子コンピュータシミュレータなんてのを見つけた。WindowsやMac上で量子コンピュータをシミュレートするらしい。