屍鬼 (一)

カテゴリ:小説
日時:2004/09/06 22:20


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あきこさんに勧められて読み始めた、小野不由美の『屍鬼』。まずは一巻読了。

いまだ古い習慣が色濃く残る外場村。小説家の僧侶、都会から戻ってきた医師、都会から移住してようやく村に受け入れられ始めた一家。そのほか、さまざまな思いや事情を抱えながら、変わらぬ毎日を暮らす村人たち。

そんな村に、あるとき不釣り合いな洋館が移築されてくる。移築が終わっても一向に引っ越しが行われる気配がないことに首を傾げつつ、平穏な日々が過ぎていくはずだったが……。孤立した集落で三体の腐乱死体が発見されたときから、村の何かが壊れていく。 文庫本としてはなかなか分厚い部類だと思うが、これが5冊。第一巻は、まだまだ始まったばかりである。登場人物も多くて、覚えるのが大変だ(ま、だんだん減っていくわけだが)。

何というか、破綻というか恐怖がじわりと忍び寄ってくる感じがよいね。一巻はまだそれほどではないのだが(いま二巻を読んでいるところ)。五巻まで読み終わってみなければ評価しようがないのだが、取りあえず現時点では「楽しませてくれそうだ」という感触はつかんだ。多分、二巻以降どんどん面白くなるはずだ。

これからが楽しみである。