国盗り物語(一) 斎藤道三(前編)

カテゴリ:小説
日時:2005/07/27 22:35


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司馬遼太郎の名作、国盗り物語。全4巻のうち、前半2巻の主人公が、あの斎藤道三である。

その前編となる第1巻は、京で乞食同然の暮らしをしていた松波庄九郎(道三)が大油商をのっとり、さらに美濃に入り込んで土岐頼芸に仕え、長井家の養子に入って長井利政と名乗るところまで。 2006年の大河ドラマ「功名が辻」の原作の1つに使われるというウワサを聞いて、読み返してみることにした。まぁ道三編はあまり関係ないだろうが(使うとすれば信長編だな)、2巻には不破市之丞がちょこっと出てきたりするしね。

それにしても、道三をこれほど魅力的に書いた小説がほかにあるだろうか。道三の前半生がほとんど不明なことを逆手に取っているというか、司馬遼の持てる想像力をすべてつぎ込んだようなストーリー展開。道三編だけでもかなり長いのだが、中だるみすることなく突き抜けている。

最近では、斎藤道三(とされている人物)の事跡は親子2代によるものであるという説もあるなど、道三像は国盗り物語が書かれた時代よりも変化しつつある。だが、それによって国盗り物語の価値が減じることはないだろう。