『七都市物語』シェアードワールズ
カテゴリ:小説
日時:2005/06/07 21:17
ガイエ(田中芳樹)の「七都市物語」世界を舞台に、4人の作家が独自のストーリーを競作。
基本的に「七都市物語」が正史扱いで、本書はその裏面史といったところか。脇役としてAAAやギルフォード、クルガンなども登場する。 オリンポスシステム解除法をめぐる「シーオブクレバネス~」はなかなか面白かったが、「オーシャンゴースト」は展開がトロくて眠くなった。しかも「ゴースト」ってなんだよ。ローレライかよ。
また、正史キャラの性格が変わってないか? リュウ・ウェイ(七都市世界のヤン・ウェンリー)って、こんなしゃべり方だったか? クルガンが面倒見よすぎやしないか? しかもよくしゃべるし。
話自体は悪くないのだが、「七都市」の世界観やキャラとしては微妙に違和感がある。これが最大のマイナス。既存のキャラを壊すような書き方をするなら、「七都市」という土俵ではなくゼロから自分の土俵を構築してそこで勝負するべきだろう。