功名が辻 (三)
カテゴリ:小説
日時:2005/01/09 14:48
秀吉老いたりといえども一豊の留守に千代に襲い掛かり、エロジジイの健在っぷりをアピールするところから始まる司馬遼太郎の『功名が辻』第3巻。千代がどんなことをされてしまうのかは読んでのお楽しみ。
3巻の半ばで、その秀吉もこの世を去る。家康の策動もいよいよ露骨となり、三成派を刺激。挙兵した上杉を討つ軍勢に一豊も加わる。一方、大阪に残された千代および東軍側家族は、西軍側の人質に近い状態に。 秀吉の死により、桃山時代でも最も面白い時期に突入。
山内家にとっても、織田→豊臣から徳川へと鞍替えする重要な時期である。それを成功させた一因とされるのが、これまた千代の功績として名高い「密書」。3巻は、この密書を家康に渡して山内の意思を鮮明にするところまで。一豊の見せ場となる小山評定は第4巻に持ち越しである。