教皇選挙 コンクラーベとは?

カテゴリ:歴史関連ニュース
日時:2005/04/05 23:07

コンクラーベについて調べたので、ついでに要点をまとめてみる。

コンクラーベ(Conclave)の語源は、ラテン語のcon(with)+clavis(keys)。鍵のかかった一室に閉じ込められ、外界との接触を絶つことに由来する。ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂で行われるが、別の場所で行われたこともある。

コンクラーベは、教皇の死後あるいは退位後15~20日の間に開かれる。15日間待つのは、有資格枢機卿がローマに集まるための期間。

有資格枢機卿すべてが参加する義務を負う(定員120人)。重病や死亡などの理由がないかぎり、参加義務不履行者は破門される。1970年のパウルス6世の布告により、枢機卿は80歳になると選挙権を失う。つまり、コンクラーベに参加するのは80歳未満の枢機卿ということになる。 枢機卿たちはサンピエトロ大聖堂でのミサの後、システィーナ礼拝堂に入る。部外者が外に出されると、礼拝堂の扉が封印される。

投票は午前と午後の2回。秘密投票で、自分自身への投票は禁じられている。投票が全員一致になると無効となる。

投票後、投票用紙は燃やされる。2/3以上の票を得た候補者がいない場合は、湿った藁を燃やして黒い煙を上げる。教皇が決定した場合は、乾いた藁を燃やして白い煙を上げる。新聞でもしばしば目にする「白い煙」はこのことを指している。

現在は、薬品を用いて煙の色を明確化している(グレーの煙が出て、「???」となったため)。白い煙には塩素酸カリウム(KClO3)や松脂、黒い煙には過塩素酸カリウム(KClO4)やアントラセン(コールタールの含有物)などを用いるとのこと。

投票で必要票数を得ても、それだけでは教皇とはならない。辞退する例もある。候補者が受諾すると、その瞬間からその枢機卿はローマ司教となる。そして、その場で教皇としての名乗りをたずねられる。「ペトロ」だけは名乗らないという慣習がある。

白い煙を上げるのは、ここまで終わった後である。

選挙法は何度か改定されているが、現行のものは1975年にパウルス6世が布告した「ロマーニ・ポンティフィキ・エリゲンド」(ローマ教皇選挙法)。60ページにわたってラテン語で詳細に記述されている。

コンクラーベについて、詳しくは

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